球状黒鉛鋳鉄管の許容漏水

水圧試験における配管の内径が600mm以上の場合、試験管区間の両端の継手には可とう継手を採用しなければならない。本仕様書第9.2.10条の2に従って施工完了後、給水および加圧を停止し、30分間安定化させる。30分後の圧力降下が試験圧力の70％以下であれば、予備試験は完了となる。そうでない場合は、再び水を注入して圧力を補い、30分間安定化させた後に観測を行い、30分後の圧力降下が試験圧力の70％以下になるまで繰り返す。または、特別に作製された可とう継手用ブラインドフランジを使用してもよい。

水圧試験に使用する機器および計器の仕様および取付けは、以下の規定に従わなければならない：ばね式圧力計を使用する場合、延性鉄管を施工する際に、雄継手を雌継手に容易かつスムーズに挿入するため、まず雄継手を雌継手内に挿入し、雄継手を雌継手内のゴムリングに押し当て、鋼線ロープとチェーンブロックを接続して、チェーンブロックを締め込む。雄継手が雌継手に完全に挿入されるまで締め込み、雌継手と雄継手の間に約2mmの隙間を残し、雌継手周辺の外縁からゴムリングまでの距離が均一になるようにする。

精度はクラス1.5以上とし、測定範囲は試験圧力の1.3～1.5倍とするべきである。関連する外国の規格を参照すると、予備試験の主な目的は、試験圧力下において配管継手や継手部品などに漏水や損傷がないかを点検することにある。漏水または損傷が見つかった場合は、耐圧試験を直ちに停止し、原因を特定して適切な対策を講じた上で再試験を行うこと。本試験の成功を確実にするために、予備試験は全く必要不可欠である。圧力計のダイヤルの公称直径は150mm以上とし、使用前に校正を行い、所定の要求を満たす検査証明書を添付すること。水泵および圧力計は、試験区間の両端にあるパイプライン軸に対して垂直な分岐管に設置するものとする。

球状黒鉛鋳鉄管の製造業者は、普通の鋳鉄に溶湯中に inoculants（晶種）および nodulizers（球状化剤）を添加することによって球状黒鉛鋳鉄を製造する。このときの黒鉛は虫状（バーミキュラー）である。虫状黒鉛は、灰色鋳鉄や可鍛鋳鉄における黒鉛構造の明らかな欠陥を持たないものの、その長条状で厚みのある特性から母相組織を割いてしまい、構造内に空洞類似の欠陥を生じてしまう。したがって、その性能は灰色鋳鉄や可鍛鋳鉄よりやや高いものの、球状黒鉛鋳鉄には及ばない。